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機能光回路研究室は光ファイバと光の専門家を育てます

理工学部電気電子工学科

大学院総合理工学研究科

学生の皆さんへ研究室の概要、授業について

授業について

吉田が担当している各講義について解説しています
シラバス、履修要項も参考になさって下さい

通信方式
光通信工学
光・レーザー工学
信号処理論
移動体通信工学
電気回路V

信号処理論

 適用学年  4年生前期 (不開講科目)
 コース 情報通信コース
 シラバス  近畿大学のサイトへ
 試験など  定期試験を実施します
 概要  通信システムにおいてやりとりをされている情報は、信号と呼ばれます。アナログからディジタルまで、多くの種類の信号があります。言葉ならば日本語が50音から成り立っていることを知らなければ意味のある情報を伝えられない様に、信号もそのとらえ方や処理方法の基本を知る必要があります。この授業では信号の取り扱いの基礎となる知識を学びます。
                    

各回の概要              


 講義回  講義内容のツボ
 1 信号についての基本を学びます。身近な信号の例を取りあげ、信号を何かの媒体で伝送し、再び人間が知覚可能な形とすることで、情報を送受できるようになります。信号とは何か、を理解します。信号処理で行う基本的な処理内容について説明できる様になって下さい。
 2 連続時間信号からディジタル信号を作り出す過程を理解すると、信号にも多くの種類があることがわかります。それらは、一般のユーザが知らないところで使われています。それらについて理解をして下さい。
 3 日常の感覚で把握しやすい波についての基本的な理解と共に、特殊関数について学びます。言い方を変えれば、技術的に実現が困難な仮想的な信号も登場します。新しいこと習ったら、その都度理解をして下さい。
 4 離散時間信号について学習します。連続した時間でしか物事を扱わない、日常の感覚からは把握しにくい信号ですが、慣れれば難しくないと思います。また、信号変換の基礎と特殊関数の組み合わせを用いて、新たな形の信号を作る方法も理解して下さい。
 5 システムの線形性とブロック図表現について学びます。過去のセメスターで学習した内容がベースとなっているので、難しい内容ではないと思います。
 6 線形結合や重ね合わせの定理について学習します。簡単ですが基本的な概念ですので、これを前提に後の講義が進められます。また、パルス列のスペクトルの特徴から、特殊な状態のパルスを想定する準備を行います。
 7 フーリエ変換が持つ基本的な性質を復習します。同時に、デルタ関数のスペクトルが白色になる理由や、sinc関数とスペクトルの関係についても学習します。
 8 ラプラス変換の簡単なおさらい。信号を単位インパルスで近似する階段状近似から、インパルス応答がわかればたたみ込み積分によって信号全体の出力を導出できます。
 9 たたみ込み積分について簡単な例題を解いてみます。続いて、周期信号は各周波数成分に分解して出力を求めれば良いこと、等を通じて、インパルス応答からシステムの出力を導けることを理解します。さらに、たたみ込み積分はフーリエ変換の積であることも学びます。
 10 インパルス応答から求められる伝達関数の意味を理解し、システムの性質を導きます。また、インパルス応答の現実的な測定方法の一つとして、Sパラメータを学習します。これは、ほとんどの大学の教科書には載っていませんが、是非理解して下さい。
離散時間信号について学習する手始めとして雑音除去で用いる方式を例に取ります。また、単位インパルスで離散時間信号を表現できるようになって下さい。
 11 インパルス応答が明らかな離散時間システムに離散時間信号を入力した際に得られる、システムの出力を求められるようになって下さい。特に、たたみ込みで求める方法は難しいと思いますが、連続時間信号のたたみ込みよりも簡単なはずです。
 12 離散時間フーリエ級数展開を学習しました。回転因子、エイリアジング係数などが登場しました。周期信号の周期を整数Nで割ったサンプリング周期でサンプリングを行った場合、時間軸と周波数軸の何れに於いても周期Nの周期関数になります。また、サンプリング数(N)が不十分な場合はスペクトルを正しく解析できないことも理解して下さい。
 13 A/D変換を問題無く行うために必要なサンプリング周波数を説明できるようになって下さい。エイリアジングが生じたときに観測される現象も説明できるように。離散時間フーリエ変換は基本的な問題が解けるように練習をして下さい。サンプリング時の問題点と窓関数について理解して下さい。
 14 各種のフィルタの仕組みと理想フィルタを作れない理由、ならびにフィルタ設計による特性の特徴を理解して下さい。
 15 アイパターンと共にビット誤りが発生する原因と機序を理解して下さい。また、誤り率の測定と計算方法とともに、%ESなど多の指標についても把握して下さい。誤り率を改善する二つの方法と、その中の一つである誤り訂正について説明ができるようになって下さい。
コメント:四年生の専門課程なので、かなり踏み込んだ授業内容となりますが、おそらく、興味深い内容をお話しできると思います。段階を追って掘り下げますので、是非毎回の授業を理解して下さい。

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