吉田が担当している各講義について解説しています
シラバス、履修要項も参考になさって下さい
適用学年 | 3年生後期 (第6セメスター) |
コース | エレクトロニクス・情報通信コース |
シラバス | 近畿大学のサイトへ |
試験など | 定期試験を実施します |
概要 | どこにいても情報の伝達を可能とする、移動体通信技術は現代社会を支える大事な通信手段となっています。一般的な携帯電話に限らず、無線やそれを支える有線のネットワーク全体について理解を深める必要があります。 この講義では、携帯電話とその仕組みを中心に、歴史的背景から各種の変調方式ならびに多重化方式について学習をします。さらに、最終的なアクセスは無線なので、無線通信技術や不感知などの障害とそれを克服する技術についても説明をします。また、列車無線などの移動体通信についても解説をします。 |
講義回 | 講義内容のツボ |
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1 | 電話に代表される通信技術の変遷にと、無線通信技術の進歩について学習しました。初期の火花放電を利用した通信から、携帯電話で用いられる最新技術への移り変わりは興味深い物があります。これらを基に、この授業で学習する技術のキーワードと学習の流れを説明しました。 |
2 | 携帯電話網の概要を理解できたでしょうか。移動体端末(携帯電話)とのアクセスを確保する無線部分の無線アクセスネットワークと、その裏側で働く有線のコアネットワークの概要を学習しました。さらに、移動体の特長を知るために、固定電話が繋がるまでの仕組みについて説明をしました。 |
3 | 携帯電話による通信が確立するには、幾つもの手順を踏まなければなりません。また、常に移動を続ける端末の位置情報を把握しなければなりません。ホームメモリ、ページング、ローミングなどの基本について把握して下さい。 |
4 | 携帯電話の仕組みを知る上で、セルラーコンセプトに関する理解は不可欠です。セルの膜色セル化が進んでいる理由を把握して下さい。また、ハンドオーバーとは何か、ハンドオーバー技術についても説明できるようになって下さい。さらに、アンテナ技術も重要です。セクターセルについて説明できますか? |
5 | 無線技術として、コリニアアンテナ、Radio on Fiber (RoF)は重要な技術です。RoFの用途を説明できるようになって下さい。また、コアネットワークにおける交換に関する考え方や、音声通話とデータ伝送の変遷も説明できるようになって下さい。 |
6 | 音声通話がVoIPを利用するのはなぜでしょう。また、それらの課題やコーデックなども理解しましょう。移動体通信網を利用したトラヒックは増加の一途をたどっています。それを裏側で支えているのは大容量の光通信網です。 |
7 | 高精細な動画の送信などにより増加したトラヒックを支えている光通信ネットワークが、大容量通信に適している理由と技術的な要素について学習しました。しかしながら、有線であることの弱点を補うためにマイクロ波技術が利用されていることも忘れてはなりません。 |
8 | 電波の持つ周波数資源は有限です。それを有効活用するために、情報を圧縮する技術が開発されています。AMRやCELPの特長を理解しましょう。また、電波の性質が周波数によって異なることも理解して下さい。 |
9 | 単一のパルス(シンボル)が複数のビットに対応する多値変調について学習しました。各種変調方式についての滅名と、基本的なコンステレーションを作図できるようになって下さい。64QAMの単一シンボルが何ビットに相当するか説明できますか? |
10 | 多くの信号を伝送するために、多重化技術が重要な役割を果たします。TDM、FDM、WDMなどの物理的な性質を利用した多重化を理解した上で、CDMと呼ばれる符号による多重化(符号分割多重)についても学習しました。 |
11 | CDMで利用される直交する拡散符号を作成できますか? また、CDMをスペクトル拡散技術と呼ぶ理由を説明できますか? スペクトル拡散により得られる特長を説明できる紆余になって下さい。また、スクランブリング符号についても理解をして下さい。 |
12 | OFDM (直交周波数分割多重)についてその特徴や得られる効果を説明できるようになって下さい。また、OFDMによる多重化の流れも把握して下さい。フェージングとはどのような現象かわかりますか? |
13 | MIMOを利用することにより、アンテナ数に応じた伝送速度の向上が可能となりますが、MIMOは単にアンテナ数が多いから高速化が可能になるのでは無く、巧にフェージングを利用していることを理解して下さい。第4世代の携帯電話に用いられる基本的な技術の内、キャリアアグリゲーション、リレー伝送、MIMO数の増加を理解して下さい。また、第5世代で利用されるであろう、NOMAと呼ばれる最新の多重化技術も把握して下さい。 |
14 | 無線による伝送は、何も無い空中線により結ばれているように見えるが、障害も存在する。フェージングとその原因ならびにそれにより生じる問題点と対策を理解しましょう。また、電波の届かない不感知発生の原因とその対策も理解しましょう。不感知帯において無線の信号をやりとりするためのLCX(漏洩同軸ケーブル)やファイバによる中継方式があります。アナログ信号をディジタル化するためのA/D変換について学習しました。AD変換の基本的な流れと、音質改善のためのμ-law圧縮技術を理解して下さい。 |
15 | 離散時間フーリエ変換について基礎的な学習を行い、例題を解きました。ビットならびにシンボル誤りについて勉強し、QAMにおいて信号点の拡大が誤りの発生に繋がることを学習しました。また、CNRとシンボル誤り率の関係が、変調方式に深く関係していること、ならびにグラフの表記方法によって結果の把握が容易になること理解して下さい。その他の移動体通信として車両におけるディジタルサイネージ、新幹線などの列車無線、衛星移動体通信、衛星間光通信などについてその特徴を説明できるようになって下さい。 |
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