吉田が担当している各講義について解説しています
シラバス、履修要項も参考になさって下さい
適用学年 | 3年生後期 (不開講) |
コース | 総合エレクトロニクスコース |
シラバス | 近畿大学のサイトへ |
試験など | 定期試験を実施します |
概要 | レーザーは、例えば金属の溶接や切断などの機械加工分野はもちろんのこと、光通信にも使われていますし、DVD等の家電品をはじめ、各種の計測にも利用されていて、気が付かないかも知れませんがとても身近な存在となっています。 日常生活に不可欠となっているレーザーについて、レーザーと普通の光の違いからスタートし、どのようにしてレーザー光を作り出すのかと言った原理的な内容から、レーザーの産業応用などの実用面まで解説をします。 |
講義回 | 講義内容のツボ |
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1 | 自然界に存在していた通常の光と人工的につくり出されたレーザー光の違いを解説しました。また、レーザーをつくるためにはレーザー共振器が不可欠であるけれども、レーザー共振器だけではレーザーは発生できないことを説明しました。 |
2 | 光増幅を理解するために、増幅媒質に関する学習をはじめました。エネルギー準位と、準位間を移動する「遷移」について基礎的な学習を行いました。来週以降、講義内容は少し難しくなりますので、講義の都度、復習を行って理解を進めて下さい。 |
3 | 誘導吸収と誘導放出について学びました。特に、誘導放出によって得られる新しい光子は、入射光子と(少なくとも三種類の)同じ性質を持っているので、光が増幅したと理解されます。二準位系の励起状態について学習し、二準位系では光の増幅はできないことを理解しました。 |
4 | 光増幅のための三準位ならびに四準位系について学習しました。また、吸光係数と小信号利得係数は、比較的見慣れた、簡単な式で表されていますので、それらの係数の意味を確実に把握して下さい。 |
5 | レーザー共振器に求められる特性をまとめ、四種類のレーザー共振器構造を学習しました。また、レーザーには縦モードが存在し、共振の正味の利得から発振する縦モード群の幅が決まります。共振器の構造から簡単な式で縦モード間隔(FSR)を求められることがわかりましたので、計算できるようになって下さい。 |
6 | レーザーの横モードについて学習をしました。TEMモードの命名法について確実に把握をしておいて下さい。また、横多モードなレーザーを横単一モード化するスペーシャルフィルタやレーザー発振に必要な増幅媒質の利得と発振閾値の発生理由とその意味合いを理解して下さい。 |
7 | 気体レーザーの励起機序について学習をしました。また、準位間のエネルギー差とボルツマン分布を計算できるようになって下さい。 |
8 | 可視(赤色)レーザーとして多く利用されているHe-Neレーザーに関して学習しました。レーザー装置を分解して御覧いただきましたが、軸方向連続放電励起レーザーの基本的な構造を理解して下さい。 |
9 | TEA CO2レーザーおよびアルゴンレーザー、エキシマレーザーについてが学びました。それぞれの遷移と波長の関係ならびに、エキシマレーザーのエキシマについての理解ならびにCO2レーザーの特徴を説明できるようになって下さい。また、色素レーザーの特徴を把握して下さい。 |
10 | 固体レーザーについて学習しました。特に、YAGにNdをドープした場合、何故に効率の良いレーザー媒質を作る事ができるのか、等を把握して下さい。また、計算問題は確実に解けるように理解と練習をして下さい。 |
11 | 生産現場に新たなレーザーを導入する際、その多くがファイバを増幅媒質として利用したファイバレーザーを採用しています。ファイバレーザーの特長を理解して下さい。自由電子レーザーは化学の最先端分野で活用されています。どのような原理でレーザーを発振させているのか把握して下さい。 |
12 | レーザーのスペクトルは、連続波(CW)とパルスでは異なります。トランスフォームリミテッドについて説明できますか? また、可干渉性を始めとする自然光とレーザー光の性質の違いについて確実に把握して下さい。 |
13 | 平行偏波と垂直偏波は何を基準としていますか? 屈折、反射、臨界角(全反射)、ブリュースター角などについて、それらの性質と応用に関する説明と共に簡単な導出ができるようになって下さい。 |
14 | 光を集光する際に、レンズの焦点位置において有限の径までしか絞り込めないことを理解して下さい。レーザーの応用について、加熱、輻射圧、電子のはぎ取りに夜クーロン爆発などの概略を説明できるようになって下さい。強力な電界を生み出すために、なぜレーザーが用いられるのでしょう。 |
15 | 光子エネルギーの大きな紫外レーザーを用いれば、有機物の結合を光子のエネルギーで切断でき、非熱的なプラスチックの加工が可能となります。その他、産業応用、金属の切断溶接、それに必要なレーザー加工機のヘッドの概要などを説明できるようになって下さい。高ピークパワーを得るためのチャープパルス増幅(CPA)やダブルクラッドファイバレーザーについても理解をして下さい。 |
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