卒業論文テーマ紹介

機能光回路研究室

次世代型高性能ファイバレーザーの研究

光ファイバは、光をガラス繊維の中に閉じ込めて遠くへ送るための伝送路です。通信用に利用されていた光ファイバに光を増幅する能力を持たせることで、光の波の性質を利用した新しい機能を持つレーザーの実現に成功しました。たとえば、光の速度でさえも0.03mm程度しか進むことのできない短い時間幅の光パルスの発生や、光の波の位相を数十nmの高い精度で制御する技術の開発により、高性能な新しいレーザーの研究を進めています。

リモートセンシング工学研究室

リモートセンシング技術を応用した大気電気・気象現象の観測的研究

現場で直接測定する代わりに、電磁波の伝搬・反射・減衰などの特性から経路上の情報を得るのがリモートセンシングです。この技術を駆使し、雷放電、集中豪雨や豪雪、突風など大気や気象に関連する自然現象を観測しています。観測装置の開発と、その機能や精度の向上を行うと共に、これらの現象を時間的にも空間的にも細かく記録し、複数の観測機で得られたデータを相補的に分析することで、各現象の発生メカニズムに迫り、電力や通信設備等への被害低減などに活かす研究をしています

材料プロセス工学研究室

パルスパラメータ可変型高圧電源を用いたプラズマ照射による環境セル用隔膜の開発

環境セル用隔膜とは、電子を透過し、ガスを封じ込めることのできる薄膜で、膜の均一性や機械的強度の高い超薄膜であることが求められています。本研究では、パルスパラメータ可変型高圧電源を開発し、その電源を使っていろいろな条件でプラズマを発生させて、シリコーンポリマー表面にプラズマを照射することで極表面のみを改質し、高硬度な極薄の隔膜を作製しました。これにより雰囲気ガス下での電子顕微鏡観察が可能となります。

情報システム工学研究室

状態検知、意思決定、推薦などを支援するための知能情報処理システムの開発

人間が持つあいまいな判断や嗜好の把握をコンピュータ上で行うためには、知識をうまく利用して、それなりに良好な解を求める必要があります。知能情報処理システムを用いると過去に知覚されたものを整理して知識を生み出し、それを新しい問題状況に適用して対処する効果が期待できます。研究により状態検知、意思決定、推薦などの分野において、人間にとって気の利いた対応を支援するシステムの開発を試みています。

機能性デバイス研究室

次世代半導体デバイス技術

半導体デバイスの新しい未来を切り開くための研究を行っています。次世代トランジスタ・RCLの次の第四の受動素子デバイスであるメモリスタを自らの手で作製し、ニューロモルフィックデバイスの設計をしています。新型の紫外線センサーやpHセンサーを設計試作し自らの手で評価します。そのための成膜装置(スパッタ装置・ミストCVD・スプレーコーター)や加工装置(ドライエッチャー)などを試作・改造し、デバイスを形成・評価しています。

ソフトコンピューティング・光学設計研究室

AIを用いた白色LEDパッケージングのサロゲートモデリング

白色LED(発光ダイオード)は、電子機器、照明、自動車などさまざまな用途で使われており、明るさや性能の向上が求められています。より明るいLEDを設計するためには、計算機上でのシミュレーションが欠かせませんが、手動で行うと長い時間と大きなコストがかかります。そこで、シミュレーションの代わりに、AIを用いて白色LEDパッケージングのモデリングと計算を行うことで、より明るい設計や設計時間の短縮、コスト削減を実現することをめざしています。

CAE-AI 研究室

自律型AIが切り拓く電気機器設計の未来:高度な数値解析と知能の融合

現代社会の動力源であるモーター、エネルギーインフラを支える発電機や変圧器、さらには次世代エネルギーの切り札となる核融合炉の超電導コイルや高効率な誘導加熱システム。これら全ての基盤となる「電気機器設計」は今、歴史的な転換期を迎えています。CAE-AI(Computer-Aided Engineering & Artificial Intelligence)研究室では、従来の設計プロセスの常識を根底から覆す「自律型AIシステム」の開発を通じ、未知の領域を切り拓く次世代エンジニアリングの姿を追求しています。

光情報材料研究室

液晶のランダムテクスチャを用いたセキュリティ素子の開発

液晶を偏光顕微鏡という特殊な顕微鏡で観察すると、液晶分子の並び方に依存した複雑でランダムな模様が観察されます。本研究室では、液晶の模様が人間の指紋のようにランダムである点に着目し応用を提案しています。人により異なる指紋は個人の識別情報としてセキュリティ分野では用いられています。すなわち、液晶のランダムな模様は、偽造防止用の印として応用できる可能性を有していると言えます。

フォトニクス工学研究室

液晶リターダを用いた位相シフトデジタルホログラフィック顕微鏡の検討

電磁波の一種である光は、振幅と位相という2つの情報を持っています。写真はこのうち振幅を記録する技術ですが、光の干渉縞を記録するホログラフィでは振幅と位相の両方が記録可能です。そのため、ホログラフィでは物体の3次元的な情報を記録できます。ホログラフィを応用した計測技術であるデジタルホログラフィについて、これを応用した顕微鏡システムや、高速・高解像度化をめざした光学系の研究・開発を進めています。

量子情報デバイス研究室

量子力学に基づいたデバイスの開発と情報処理技術

量子力学は、コインの表と裏が重なりあったような不思議な状態などとよく言われ、私たちの日常には関係のないものと思われてきました。しかしながら、近年、そのような量子力学に基づいた量子デバイスが、高感度・高機能なセンサーや量子コンピュータとして現実のものとなってきています。本研究室では、量子デバイスを実際に作製して要素技術の検証・開発を行うとともに、量子コンピュータを活用した情報処理技術について研究を行っています。

電気エネルギー変換研究室

高効率電力変換技術の最適化と次世代パワー半導体・環境発電デバイスの応用実証

本研究室は、パワーエレクトロニクスを軸に省エネルギー社会の実現を目指しています。SiCやGaN等の次世代半導体を活用したインバータ・コンバータの設計や損失評価、高調波重畳によるモータ駆動系の高効率化が柱です。また、磁歪式や圧電式の振動発電デバイスを用い、整流回路の最適化により微小エネルギーを効率良く回収する技術も開発しています。実機製作と数値解析の両面から、素子特性を最大限に引き出す回路構成を追究しています。

光・音響工学研究室

光と音をつなぐレーザー応用研究

レーザー技術は、微弱な光による精密な計測から、高強度の光を用いた材料加工まで、幅広いエネルギー領域で応用されています。本研究室では、低出力レーザーを用いて音を計測するレーザーマイクロフォンや、高出力レーザーによって金属表面を改質するレーザーピーニングを中心に、光と音に関する応用研究に取り組んでいます。計測と加工の両分野にまたがる研究を通じて、レーザー技術の幅広い活用をめざしています。

光情報通信研究室

長周期ファイバグレーティングのセンサ、光通信デバイスへの応用

数十から数百マイクロメータの周期的な屈折率変化を光ファイバのコア内に形成し、光ファイバ内に回折格子を作製したものが長周期ファイバグレーティングです。このファイバグレーティングの透過波長や結合モードが周囲の温度や屈折率、歪み、振動、光ファイバの屈折率分布に依存します。このファイバグレーティングのセンサ、光通信用の波長フィルタやモード変換器などへの応用について研究しています。

ハザード認知情報システム研究室

モバイル機器を用いたユーザサポートに関する研究

スマートフォンの様なデバイスはモバイル機器と呼ばれ、日常生活において欠かせないものとなっています。モバイル機器は、画像処理、音声処理、AI処理等の様々な処理が行われ、サイズに制限がある中で大量のデータをリアルタイムに処理しなければならず、高性能なプロセッサが必要となっています。
本研究室ではモバイル機器に組み込まれるモバイルプロセッサの高性能化に関する研究を中心として、モバイル機器を応用したアプリケーションの提案から開発まで行っています。特に、自然災害、犯罪、社会課題に対する軽減、抑止、手助けが可能なユーザサポートなデバイスの開発を目指しています。

電子制御工学研究室

AIによる崩し字の認識

専門家を除いて現代の日本人が読むことのできない「崩し字」をCNNを用いて現代の仮名づかいに変換する研究を行っています。これは、一般の人々が古典文学に慣れ親しむだけでなく、昔の市井の人たちが残した文書、例えば災害の記録などを解析することにより現代の我々の社会に役立てることも目標としています。

ディジタル制御研究室

制御を使っていろいろなものを思い通りに動かす技術の研究

制御工学とコンピュータを使っていろいろなものを思い通りに動かすことを研究しています。たとえば、ボビンに巻かれた光ファイバから実験などで使用する長さだけを別のボビンに巻き返すための装置をうまく動かすことや、レーザー光を合波して高出力のレーザー光を得るためのシステムにおいてレーザー光が通る光路の長さをナノメートルのオーダーで制御することに取り組んだりしています。